ドンキホーテ大原孝治の経営決断力に学ぶ

ドンキホーテ大原孝治の経営決断力に学ぶ

新規店舗を、わずか2週間で閉店することを決める。新規開店した店舗が、思ったように売上が伸びない。そんなとき、ごく普通の経営者なら、どうするでしょうか。内装の雰囲気を変えたり、扱っている商品を増やす。チラシを配ったり、セールをする場合もあるでしょう。

しかし、ドンキホーテホールディングス社の社長兼CEO大原孝治氏は、わずか2週間で撤退を決意し、開店から10カ月でその店を閉店させたのです。失敗の理由は、店の立地がドン・キホーテという店舗の雰囲気に合わなかったからでした。食品から衣類まで、何でもあるドン・キホーテの店舗は、小さなテーマパークのようでわくわくします。サラリーマンがスーツで寄るというよりは、家族連れや仲間同士でわいわいと遊びながらやってくるお店です。そういう意味では、最初からオフィス街に出店するということ自体が計算違いだったと言われるかもしれませんが、チャレンジングな出店です。
どんな経営者も一度や二度の失敗はあるのではないかと思います。ただ、大原氏が違っていたのは、間違いは間違いとみとめ、傷が大きくならならうちに見切りをつけるという決断を下したことです。普通なら、立て直す努力をするところですが、それまでにかかる経費や時間はどれ程でしょう。店舗が軌道に乗るまでの時間は、1年でしょうか。それとも2年、3年。もしかしたら10年かかるかもしれません。果たして10年後に黒字になったとしてもそれだけで成功したと言えるのでしょうか。大原氏の場合は建物自体が自社のものであり、不動産事業への転換が容易かったということもあるでしょうが、やはりこの決断の速さこそが、失敗の傷を大きくしないという成功への道ではないかと思うのです。